知的財産権の帰属

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知的財産権の帰属とは

知的財産権の帰属とは、業務委託で作成された成果物(記事、写真、動画、イラスト、Webデザイン、配信アーカイブなど)に発生する著作権・著作者人格権・商標権・意匠権などが、最終的に誰に帰属するかを決めるルールです。日本の著作権法では「創作した人」に著作権が原始的に帰属するのが原則で、会社が契約上明示的に「権利を譲渡する」と書かない限り、フリーランス側に著作権が残ります。一方、雇用関係下で作成された職務著作は法人帰属となります(著作権法15条)。契約書で帰属を明確にしないと、後日「使ってよい/悪い」「勝手に二次利用された」というトラブルに必ず発展します。

帰属パターンの3類型

実務上の帰属パターンは大きく3つに分かれます。①「全権利を発注者に譲渡」:報酬と引き換えに、複製権・公衆送信権・翻案権・著作者人格権の不行使までセットで移転。②「使用許諾のみ(ライセンス)」:著作権はフリーランスに残し、発注者は契約で定めた範囲・期間でのみ使用可能。③「共同保有」:双方が一定範囲で利用できるが、第三者への再利用には相手の同意が必要、というハイブリッド型です。報酬体系・二次利用の見込み・将来の独占ニーズによって、どの型を選ぶかを契約前に決める必要があります。

女性の副業で問題になる典型

チャトレ・ライバーの配信アーカイブが事務所側に著作権譲渡されているケースでは、退所後も切り抜き動画として使い続けられるトラブルがあります。Webライターが書いた記事を媒体側がリライトして他媒体にも転載する事例、SNS運用代行で作成した投稿フォーマットが事務所のテンプレ集として後任に引き継がれる事例、モデル撮影写真を契約期間外も広告に使われる事例も多発しています。著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)は譲渡できないので、たとえ著作権を譲渡しても「作者として表示する権利」「無断改変を拒否する権利」は維持できる場合があります。

契約書で確認すべきポイント

契約書で必ず確認すべきは、①著作権が発注者に譲渡される範囲(全部譲渡か支分権の一部譲渡か)、②著作者人格権の不行使条項の有無、③二次利用の許諾範囲(媒体・地域・期間・改変の可否)、④契約終了後の利用継続条件、⑤報酬の対価関係(譲渡報酬は別途加算されるべき)、の5点です。「成果物の権利は甲(発注者)に帰属する」とだけ書かれた条項は要注意で、何を含むかを契約書で具体的に列挙すべきです。著作権の全部譲渡には通常、業務報酬とは別に「権利譲渡対価」を支払うのが取引慣行で、これを請求しないと無償譲渡と扱われがちです。

知的財産権の帰属トラブルは、退職時・契約終了時に「あれって私の権利だったのに」と気づくパターンが圧倒的に多いです。私が15年代理店業界で見てきた印象では、女性向け業界はこの分野に対する意識がまだ低く、「とりあえず案件を受けて、権利のことは後で考える」が主流。でも、業務終了後5年経ってから自分の写真や音声が広告に使われていると知った瞬間の絶望感は、本当に深いです。だから契約時に必ず、①著作権はどちらに帰属するのか、②譲渡なら別途対価が支払われるのか、③契約終了後の利用継続範囲はどこまでか、の3点だけは確認してください。「大丈夫ですよね?」と聞いて答えに詰まる相手は要警戒。フリーランス保護新法も施行され、書面での条件明示が義務になった今、堂々と質問していい時代です。あなたの作品はあなたの大切な資産。契約一行で何百万円もの差が出ます。

— Belle Work 編集長 / 橘 美咲

✍️ 執筆:橘 美咲 / Belle Work 編集長|元女性誌編集者→ライブチャット代理店15年

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Synonyms:
チテキザイサンケンノキゾク

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