myfansの確定申告|20万円ルール・経費・開業届・住民税を女性クリエイター向けに整理
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給与を1か所から受ける会社員は、myfansなど給与以外の「所得」(収入−必要経費)の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は必要です。myfansの所得は活動の実態によって雑所得か事業所得に分かれ、2026年1月1日以降に事業を始めた人の開業届の期限は「その年分の確定申告期限まで」に変わりました。住民税は確定申告書で「自分で納付」を選べます。
myfans(マイファンズ)で売上が立ち始めると、次に気になるのが税金です。この記事では、国税庁や自治体、myfansの公式ヘルプで確認できた範囲に絞って、確定申告・経費・開業届・住民税の考え方を順に整理します。サービス全体の仕組みはmyfans 完全ガイドにまとめています。
myfansの収入に税金がかかる仕組み
最初に、myfansの売上がどのような形で手元に残り、どこから税金の話になるのかを押さえておきます。
① myfansのヘルプも確定申告を案内している
myfansの公式ヘルプには「確定申告について」という案内があり、収益によって納税が生じる場合があると書かれています。そのうえで国税庁の条件(給与を1か所から受けて年末調整を受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると申告が必要など)を引用し、詳しいことは税務署に相談するよう案内しています(出典 12)。つまり、税金の判断は運営ではなく、利用者それぞれが行う前提です。
② 売上として残るのは手数料を引いた後の金額
公式ヘルプの計算例では、1,000円のチップを受け取った場合、プレミアムクリエイターは手数料176円が引かれて売上824円、一般クリエイターは手数料220円が引かれて売上780円になります(出典 13・手数料17.6%時点の例)。プレミアムの手数料は2026年9月30日までは17.6%、2026年10月1日からは16.5%(いずれも税込)と案内されています(出典 13・出典 15)。ファンが払う購入手数料はファン側の負担で、クリエイターの売上からは引かれません(出典 13)。手数料の全体像はmyfans の手数料と手取りで詳しく扱っています。
③ 帳簿の付け方で迷う点は専門家に確認
帳簿に収入として書くのが「手数料を引く前の金額」か「引いた後の金額」かについて、今回確認した公式ヘルプと国税庁の資料には、myfansに当てはめた説明は見当たりませんでした。ここは書き方しだいで経費の計上にも関わるため、最初の申告の前に税務署か税理士に確認しておくと安心です。
確定申告が必要になる条件(20万円ルール)
よく「副業は20万円まで申告不要」と言われますが、条件は働き方によって変わります。国税庁のタックスアンサー No.1900(令和8年4月1日現在法令等)の内容を、立場ごとに分けて見ていきます。
① 給与1か所で年末調整を受けている人
給与を1か所から受けていて、その全額が源泉徴収の対象になる人は、給与所得・退職所得以外の各種の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要です(出典 1)。根拠は所得税法第121条第1項第1号です(出典 2)。大事なのは、20万円が「売上」ではなく「所得」、つまり収入から必要経費を引いた金額で判定される点です。myfansの売上が20万円を超えていても、必要経費を引いた所得が20万円以下なら、この条件には当たりません。
・myfans以外にも給与以外の所得があれば、それも合計する
・所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別に必要(後述)
② 給与を2か所以上から受けている人
本業と別にアルバイト先からも給与を受けている場合は、条件が変わります。年末調整されなかった給与の収入金額と、各種の所得金額の合計が20万円を超えると申告が必要です。ただし、給与の収入金額から一定の所得控除(雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除を除く)を引いた額が150万円以下で、かつ各種の所得金額が20万円以下なら不要とされています(出典 1)。
③ 還付を受ける人と給与が多い人は別
No.1900の申告不要の対象からは、確定申告をすれば税金が還付される人が除かれています。また、給与の年収が2,000万円を超える人は申告が必要です(出典 1)。医療費控除などで確定申告をする場合に、20万円以下の副業所得をどう扱うかは、今回確認した資料には書かれていませんでした。その場合は税務署か税理士に確認してください。
④ 会社員ではない人
個人事業主や、給与を受けていない人の申告要件は、この記事では扱っていません。国税庁のタックスアンサーや税務署の案内で、自分の立場に当てはまる条件を確認してください。20万円ルールの誤解については在宅副業の確定申告が必要かどうかの判断|20万円ルールの誤解と正しい線引きも参考になります。
myfansの所得は雑所得か事業所得か
所得の区分によって、青色申告が使えるか、赤字を他の所得と相殺できるかが変わります。どちらになるかは、名前ではなく活動の実態で決まります。
① 副業の所得は雑所得の例に挙がる
国税庁は雑所得の例として「副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)」を挙げています。副業の収入のうち営利目的で継続的なものは「業務に係る雑所得」で、総収入金額から必要経費を引いて計算します(出典 3)。
② 事業所得かは「事業と称する程度か」で判定
事業所得かどうかは、その活動が社会通念上、事業と称する程度で行われているかで判定されます。さらに、取引を記録した帳簿書類を保存していない場合は、収入が300万円を超え、かつ事業所得と認められる事実がある場合を除いて、業務に係る雑所得になるとされています(出典 5)。区分の考え方は用語集の事業所得と雑所得の境界でも解説しています。言いかえると、帳簿を付けて保存しているかどうかは、事業所得として扱われるかを分ける大きな要素の一つです。myfansを長く続けるつもりなら、始めた時点から記録を付けておくほうが、後で区分を考えるときに選べる道が広がります。
③ 雑所得には損益通算と書類の決まりがある
雑所得で赤字になっても、その損失は給与など他の所得と損益通算できません(出典 3)。考え方は副業所得の損益通算を見てください。また令和4年分以後は、前々年の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超えると現金預金取引等関係書類の保存が必要になり、1,000万円を超えると確定申告書に収支内訳書などを添付する必要があります。300万円以下なら、申告書への記載を条件に現金主義の特例を選べます(出典 3)。
経費にできるものの考え方
所得は収入から必要経費を引いて計算するので、何を経費にできるかで税額が変わります。ただし、品目ごとに「これは経費になる」と一律に決まっているわけではありません。
① 業務に必要な支出が必要経費
雑所得も事業所得も、所得は総収入金額から必要経費を引いて計算します(出典 3・出典 4)。何を必要経費にするかは、その支出がmyfansの業務に必要だったかどうかが軸になります。myfansの活動のために使ったお金かどうかを、支出ごとに説明できるようにしておくのが出発点です。
② 私生活と共用の支出は区分して計上
私生活と共用の支出(家事関連費)は、業務に必要な部分を明らかに区分できれば、その部分が必要経費になります(出典 4)。区分の方法は用語集の経費と家事按分で、実務の考え方は副業女性の経費はどこまで認められるかで詳しく扱っています。
③ 個別の品目は税理士に確認
撮影機材・衣装・通信費・プラットフォームの手数料などが経費になるかどうかは、使い方や割合によって判断が分かれます。この記事では品目ごとの結論を書きません。配信系の副業でよく出てくる品目の整理はチャトレ確定申告の経費完全リスト、高額な機材の扱いは副業女性の減価償却入門が参考になりますが、最終的な判断は税理士に相談してください。
開業届と青色申告の期限
開業届は2026年から期限の決まりが変わりました。青色申告とあわせて、対象と期限を確認します。
① 開業届の対象と提出先
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)の対象は、新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を始めた人です。提出先は納税地の所轄税務署長で、手続の根拠は所得税法第229条です(出典 6)。myfansの活動を事業として行うなら、この届出の対象になります。
② 期限は2026年から「確定申告期限まで」
所得税法第229条の期限は、2025年12月31日時点では「その事実があった日から1か月以内」でした。2026年1月1日以降は「その事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」に変わっています(出典 2・出典 6・出典 16)。2025年中に事業を始めた場合の扱いは、今回確認した資料では確かめられなかったため、税務署で確認してください。以前の「1か月以内」の説明を見かけたら、どの時点の情報かを確かめてください。届出書の書き方は副業女性の開業届の出し方完全ガイドで扱っています(リンク先には改正前の「1か月以内」の説明が残っています。期限は上の②を基準にしてください)。
③ 青色申告は事業所得などが対象
青色申告ができるのは、不動産所得・事業所得・山林所得を生ずべき業務を行う人で、税務署長の承認が必要です。雑所得は対象に含まれません(出典 2)。承認申請の期限は、その年の3月15日まで、1月16日以後に新しく業務を始めた場合は業務開始日から2か月以内です(出典 2)。つまり、myfansの所得を雑所得として申告している間は、青色申告の控除は使えません。青色申告を考えるなら、まず事業所得として申告できる状態(帳簿の保存など)を整えることが前提になります。
④ 青色申告特別控除の3段階
青色申告特別控除は、正規の簿記による記帳・貸借対照表などの添付・期限内申告を満たすと55万円、そのうえで優良な電子帳簿保存かe-Taxでの提出をすると65万円、それ以外は10万円です(出典 7)。
住民税の申告と「自分で納付」
所得税の確定申告が不要でも、住民税の手続きまで不要になるわけではありません。ここを見落とす人が多いので、分けて確認します。
① 20万円以下でも住民税の申告は必要
住民税は、所得税と違って所得の多少にかかわらず申告が必要とされています。給与以外の所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合も同じです(出典 8)。根拠は地方税法第317条の2第1項で、申告先は賦課期日現在の住所地の市町村長、期限は3月15日です(出典 9)。一方、所得税の確定申告書を出した場合は、住民税の申告書を出したものとみなされます(出典 9)。つまり、年末調整を受けている会社員で、myfansなど給与以外の所得が20万円以下のため所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要です。申告の方法は、住所地の市区町村の案内で確認してください。
② 給与以外の所得分は「自分で納付」を選べる
会社員の住民税は、給与からの天引き(特別徴収)が原則です。給与以外の所得分も天引きに加算できますが、申告書に普通徴収を希望する旨の記載があれば加算しないとされています(出典 9)。確定申告書の第二表の住民税欄で「自分で納付」に○を付けると、給与以外の所得に係る住民税は住民税の普通徴収になります(出典 10・出典 11)。記載がなければ原則は特別徴収です(出典 10)。
③ 普通徴収にならない場合もある
所得がマイナスになった場合などは、「自分で納付」を選んでも普通徴収にならない場合があると案内されています(出典 10)。給与・公的年金等の所得だけの人は選べません(出典 11)。会社に知られにくくする考え方はmyfans で身バレしない設計、扶養や社会保険との関係はmyfans 収入と扶養・社会保険で扱っています。
申告の準備は日々の記録から
申告の時期にまとめて集めようとすると、数字が合わなくなりがちです。年の途中から、次のものを残しておきましょう。
① 売上・振込・手数料の記録
myfansの振込手数料は、申請1回ごとに330円(税込)かかり、同じ月に複数回申請すれば回数分発生します(出典 13)。支払申請は残高1万円からで(出典 14)、振込日は申請日とクリエイター区分によって決まります。振込の流れはmyfans の売上の引き出し方にまとめています。いつ・いくら申請し、いくら振り込まれたかを月ごとに控えておくと、年間の収入と手数料を後から確認できます。
② 帳簿と領収書の保存
事業所得として申告するなら、取引を記録した帳簿書類の保存が判定にも関わります(出典 5)。雑所得でも、収入が増えれば書類の保存が必要になります(出典 3)。経費の領収書やカードの明細は、支出ごとに何に使ったかのメモを添えて保管しましょう。
③ 期限と相談先を決めておく
申告は、その年分の確定申告期限までに行います。副業の確定申告の全体の流れは副業女性の確定申告入門を参考にしてください。判断に迷う点は、早めに税務署や税理士に相談しておくと、期限の直前に慌てずに済みます。
よくある質問
myfansの収入が20万円以下なら何もしなくていいですか?
給与を1か所から受けて年末調整を受けている人なら、給与以外の所得の合計が20万円以下のとき、所得税の確定申告は不要な場合があります。ただし住民税は所得の多少にかかわらず申告が必要とされているので、住所地の市区町村への申告を忘れないでください。
20万円は売上で判断しますか?
売上ではなく所得で判断します。所得は収入から必要経費を引いた金額です。myfans以外にも給与以外の所得があれば合計して判定します。売上が20万円を超えていても、所得が20万円以下なら所得税の申告は不要な場合があります。
myfansの収入は雑所得ですか、事業所得ですか?
活動の実態で決まります。社会通念上、事業と称する程度で行っていれば事業所得です。取引を記録した帳簿書類を保存していない場合は、収入300万円超で事業所得と認められる事実がある場合を除き、業務に係る雑所得になります。
開業届はいつまでに出せばいいですか?
2026年1月1日以降は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までです。2025年12月31日までは、事業を始めた日から1か月以内でした。提出先は納税地の所轄税務署長です。2025年中に事業を始めた場合の扱いは税務署で確認してください。
会社に知られないように住民税を払えますか?
確定申告書の第二表で、給与以外の所得に係る住民税を「自分で納付」にすると普通徴収になります。ただし所得がマイナスの場合など普通徴収にならない場合もあり、これだけで会社に知られないとは言い切れません。
出典・確認日
本文の(出典 N)は下の番号に対応します。確認日はすべて 2026-09-24 です。
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm(確認日 2026-09-24)
- 所得税法(e-Gov 法令検索)第121条・第143条・第144条・第229条 — https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033(確認日 2026-09-24)
- 国税庁 タックスアンサー No.1500「雑所得」 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm(確認日 2026-09-24)
- 国税庁 タックスアンサー No.1350「事業所得の課税のしくみ(事業所得)」 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1350.htm(確認日 2026-09-24)
- 国税庁 所得税基本通達35-2(法第35条 雑所得関係) — https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/09.htm(確認日 2026-09-24)
- 国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」 — https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm(確認日 2026-09-24)
- 国税庁 タックスアンサー No.2072「青色申告特別控除」 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm(確認日 2026-09-24)
- 鹿児島市「給与所得以外に収入がある場合、申告は必要ですか。」 — https://www.city.kagoshima.lg.jp/faq-kurashi/shiminzei/q78.html(確認日 2026-09-24)
- 地方税法(e-Gov 法令検索)第317条の2・第317条の3・第321条の3 — https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226(確認日 2026-09-24)
- 茅ヶ崎市「確定申告書(第二表)『住民税・事業税に関する事項』の記載漏れにご注意ください」 — https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/zei/1015353/1021910.html(確認日 2026-09-24)
- 国税庁 確定申告書等作成コーナー「住民税の徴収方法の選択(令和7年分申告)」 — https://www.keisan.nta.go.jp/r7yokuaru/cat1/cat13/cat132/cat1324/cid395.html(確認日 2026-09-24)
- myfans 公式ヘルプ「確定申告について」 — https://support.myfans.jp/hc/ja/articles/4406822430863(確認日 2026-09-24)
- myfans 公式ヘルプ「売上金から引かれる手数料について教えてください」 — https://support.myfans.jp/hc/ja/articles/4403848333199(確認日 2026-09-24)
- myfans 利用規約(株式会社Rise)第15条 — https://myfans.jp/terms(確認日 2026-09-24)
- myfans 公式ヘルプ「プレミアムクリエイター」 — https://support.myfans.jp/hc/ja/articles/13735563709455(確認日 2026-09-24)
- 所得税法 第229条(e-Gov 法令API・2025年12月31日時点の条文) — https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/340AC0000000033?asof=2025-12-31&elm=MainProvision-Article_229(確認日 2026-09-24)
この記事を書いた人

橘 美咲
編集長
記事 107本
出版社で女性誌の編集を5年経験した後、ライブチャット・配信プロダクション業界の代理店事業に転身。Belle Work創刊編集長として、チャトレ・パパ活・在宅副業に関わる女性たちに向け、煽らず批判せず冷静に現実と知恵を伝える編集方針を貫く。法律監修・税務監修との連携で、女性たちの権利保護とコンプライアンス対応を重視。執筆・監修した記事は累計1,000本超。風営法・特商法・出会い系規制法・売春防止法の業界実務に詳しい。
- 執筆・監修1,000本超
専門領域業界コラム・法律・税務記事の編集/チャトレ・パパ活業界の実務/コンプライアンス




