副業の無申告リスク
無申告とは何か
無申告とは、確定申告が必要な所得があるにもかかわらず、申告期限(3月15日)を過ぎても申告書を提出していない状態のことです。会社員の副業の場合、副業所得が年20万円を超えると確定申告が必要で(所得税法121条)、これを怠ると無申告となります。なお、住民税については1円でも所得があれば申告が必要なので、所得税の確定申告が不要なケースでも住民税申告は別途必要です。「20万円以下なら無申告でOK」と勘違いしている人が多いですが、住民税申告は別。両方を放置すると、自治体・税務署からそれぞれペナルティが課されます。
無申告で課されるペナルティ
無申告が税務署に発覚した場合のペナルティは複数重なります。①無申告加算税:本来の納税額の15%(50万円超部分は20%、税務調査前の自主申告なら5%に軽減)、②延滞税:年7.3〜14.6%の利息相当(期間に応じて変動)、③重加算税:意図的な隠蔽が認定された場合は40%(過少申告の場合は35%)。さらに悪質な場合は刑事罰(5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金、所得税法238条)まで科される可能性があります。3年〜5年遡及されるのが通例で、累積金額は本来の税額の2倍以上になることが珍しくありません。
発覚する主な経路
無申告は「バレない」と思われがちですが、現実には複数の経路で税務署に把握されます。①支払調書(フリーランスへの報酬を支払った企業が税務署に提出)、②銀行口座の入出金履歴照会(高額入金が継続している場合)、③SNS・YouTubeの収益化情報(広告会社・配信プラットフォームから報告)、④マイナンバー連携による副業バイト先からの給与支払報告書、⑤生活実態と申告所得の乖離(家賃・車・ブランド品の購入が多い)。とくに支払調書は強力で、フリーランスとして稼いでいる以上、ほぼ確実に税務署側で把握されています。
無申告に気づいたら期限後申告
過去に無申告だったと気づいた場合、まずは期限後申告(自主的に過去分を申告する)を行うのが最善です。税務調査が入る前の自主申告であれば、無申告加算税は5%に軽減され、悪質性なしと判断されれば重加算税も回避できます。3年遡及が原則ですが、悪質な場合は7年遡及まで可能。手続きとしては、過去年度の収入・経費を再構成し、確定申告書を作成、納付書で本税・加算税・延滞税を納付します。複数年分の対応や金額が大きい場合は、無申告対応の経験豊富な税理士に依頼することを強く推奨します(30万〜80万円の費用)。
— Belle Work 編集長 / 橘 美咲






