事業税

« 用語集トップへ戻る

事業税とは

事業税とは、一定規模以上の事業を営む個人または法人が都道府県に納める地方税のことです。国税である所得税や、市区町村に納める住民税とは別に課税されるもので、副業が軌道に乗って「個人事業主」として本格的に活動するようになった段階で関係してくることがほとんどです。個人事業主の場合、事業所得が年間290万円を超えた部分に対して課税されます。この290万円は「事業主控除」と呼ばれる控除額で、これを超える利益が出て初めて事業税の納税義務が生じます。税率は事業の種類によって異なり、ライブチャットや在宅ワークのような「その他の事業」に該当するケースでは多くの場合5%です。たとえば年間の事業所得が400万円だとすると、400万円-290万円(事業主控除)=110万円に対して5%、つまり5万5,000円が事業税の目安となります。納付は都道府県から届く納税通知書(8月と11月の2回分割が一般的)をもとに行います。確定申告書に事業所得の情報を記入すると、その内容が都道府県の税務部門に自動で通知される仕組みのため、確定申告さえ正確に行えば計算自体は税務署側が行ってくれます。

副業と事業税の関係:どの段階で関わってくるか

事業税はすべての副業収入に課されるわけではなく、事業所得の規模が一定のラインを超えたときに初めて関係してきます。具体的には、次の3つのポイントを押さえておくと判断しやすいです。①「雑所得」ではなく「事業所得」として認定されていること。副業の規模が小さく継続性・独立性が認められない場合は雑所得に分類されるため、事業税の対象外になります。②年間の事業所得が290万円(事業主控除額)を超えていること。副業収入がそのまま事業所得になるわけではなく、売上から経費を引いた純利益が判断基準です。③対象となる「法定業種」に該当していること。事業税には70種類以上の法定業種が定められており、該当しない業種は非課税となるケースもあります。チャットレディや在宅ライター業は多くの場合「第三種事業」として扱われますが、個別の状況は税理士に確認することをおすすめします。

事業税の計算・納付・節税のポイント

事業税は確定申告と連動して都道府県が自動計算するため、申告書を正確に記入することが最大の準備です。節税の観点から覚えておきたいポイントを3つ挙げます。①経費をきちんと計上する。通信費・機材代・撮影衣装・プロフィール写真撮影費など、事業に使ったコストを漏れなく経費にすることで課税対象となる事業所得を圧縮できます。②青色申告特別控除を活用する。青色申告を選択すると最大65万円の控除が受けられ、その分だけ事業所得が減少します。事業税の課税対象額にも直接影響するため、開業届を出している方は必ず活用してください。③事業税は経費として翌年の確定申告で控除できる。支払った事業税は翌年の確定申告で「租税公課」として経費に計上できます。つまり、今年の納税が来年の節税にそのまま使えるという流れを把握しておくと、年間の税コストをより正確に予測できます。

私がライブチャット代理店で働いていた頃、収入が月30万円を超えた女性スタッフから「急に税金の通知が来て怖かった」という声を何度も聞きました。その正体がこの事業税です。知らずに来ると確かに驚きますが、仕組みがわかれば必要以上に恐れることはありません。事業が育ってきた証拠でもありますし、翌年の経費に使えるという側面もある。大切なのは、毎年の確定申告を丁寧に行い、経費をきちんと積み上げておくこと。個別の業種判定や経費の扱いに迷ったときは、副業・フリーランスに強い税理士に一度相談することを強くおすすめします。

— Belle Work 編集長 / 橘 美咲

✍️ 執筆:橘 美咲 / Belle Work 編集長|元女性誌編集者→ライブチャット代理店15年。業界キャリア15年・執筆/監修1,000本超

« 用語集トップへ戻る

Synonyms:
ジギョウゼイ

関連記事一覧